SACRIFICE 登場人物紹介



アレックス
名前 アレックス
年齢 20
身・体 160cm、50kg
紹介 情報操作の才能を開花させ、2年間、ファゼットの右腕としてメディアを操作してきた。
ファゼットの価値観が影響したのか、ヘンリーに取引を持ちかけたり、暗殺指令やスパイ全滅など、目的達成のために誰かを利用したり犠牲にする事に抵抗感を抱かなくなっている。 とはいえ、暴動に巻き込まれる恐れのあるユリを守ろうと孤児院に手紙を出したところから見ても、悪人にはなりきれていない様子。
ニッキーに一目ぼれされたが、むしろ邪魔だと考えていた。
享年35歳。
作者 題名のとおり、様々な形の「犠牲」を出しながら、彼は目的を果たすことになりました。

ユリ
名前 ユリ
年齢 19
身・体 150cm、40kg
紹介 《アース新聞》に勤める、孤児院出身の少女。のちに結婚して退職し、子供をもうける。考え事をしたり、悩んでいる時には、おさげをいじるくせがある。
ファッション誌を愛読する一方、まじめな性格で、一日欠かさず出勤していた。主な仕事は、連載小説の文章校正と書庫の記事整理、雑用など。忙しい日々を送る傍ら、孤児院には毎月かならず手紙を出している。
アレックスが送った手紙は、生涯大事に持っていた。
享年67歳。
作者 一般人の視点から物語を進めるための、もうひとりの主人公です。

セイレン
名前 セイレン
年齢 19
身・体 157cm、47kg
紹介 アレックス専属のメイド。アレックスがファゼットの右腕となってからは、彼の仕事の手伝いもするようになった。
アレックスを思慕しており、彼の仕事の手伝いや身の回りの世話ができるなら、どんなに忙しくても彼のために働けるなら幸せであった。
あくまで使用人としての立場を守り、恋愛感情は内に秘めたままにしていた。そのせいもあってか、鈍感だったアレックスには彼女の恋心は一切伝わっていなかったようだ。
アレックスの死後、彼の後を追うように、病死した。
享年38歳。
作者 本当に彼を想っていたのは彼女だけだったかもしれません。

H・S
名前 H・S
年齢
身・体 175cm、?kg
紹介 アレックスと同じくらいの、情報操作および収集能力を持つAランクハンター。
《子供》たちの中でもファゼットが目をかけて育ててきたため、ファゼットには絶対的な忠誠心と信頼を寄せている。 それゆえ、ファゼットに目をかけられているアレックスに対しては警戒心と嫉妬心を抱き、場合によっては敵意をも隠さない。
幼少のころに虐待された傷を抱え、人間不信の治らぬまま、アーネストの裏切りを恐れて、心身ともに病む結果におちいる。 一時は回復したが、その後の経過から以前ほどの力は発揮できなくなったと踏んだファゼットによって、飛行艇に細工され、死亡した。
作者 アレックスの進めていた復讐の、最初の犠牲者でもあります。

アーネスト
名前 アーネスト
年齢
身・体 180cm、?kg
紹介 H・Sと契約したことで生き長らえた元野生動物保護官。
たびたびアレックスの話し相手をしていたが、彼の抱える「何か」に気付いているものの、それを自分ではどうする事も出来ないであろう事にも気づいていた。 5年前の、瀕死の重傷を負った時H・Sの取引に応じてしまったことに対しても、もう後戻りはできないとわかっていながらも悩み、苛立ちをかかえていた。
H・Sの傷ついた内臓を移植されたことで体調を崩し、重傷のアレックスの手術のために大量輸血と各臓器の移植を行ったことで死亡した。
作者 彼の死により、アレックスは心を開く相手を失うことになりましたが、生きていたとしてもアレックスを止めることは出来なかったことでしょう。

ヨランダ
名前 ヨランダ
年齢
身・体 160cm、?kg
紹介 ファゼットの一人娘。家を存続させるために結婚した。
夫を愛することはなかったが、娘には母としての愛情を目一杯注いで育てることを決意。ニッキーを生涯の友として過ごしたが、アレックスのことは最後まで愛玩用としか考えていなかったようで、彼の死後にはもう飽いていたと思われる。
一時はヘンリーと結婚しようとも考えたが、何度も話し合いをして約束をし、生涯それを固く守り続けた。ヘンリーを生涯愛し続け、「恋人」としての立場を決して崩さなかった。
享年69歳。
作者 寂しがり屋だった彼女にも、生涯を共にする貴重な絆を得ることが出来ました。

ファゼット
名前 ファゼット
年齢
身・体 185cm、?kg
紹介 ヨランダの父にして、世界中の情報を操る裏世界の支配者。
利用する価値のあるものを選び取るやり方で、《子供》たちを育て上げてきた。そのためか、一番優秀だったH・Sがもう後継ぎにふさわしくないと踏んだ時ためらいなく彼を葬り去った。
ヨランダの恋人であるヘンリーに悪感情は抱いていないが、家を継ぐものとしては不適合とみなしており、結婚をさせるつもりはなかった。また、娘の結婚相手の候補者に対し、結婚後は一族郎党皆殺し且つ生涯監視下に置かれるという過酷な条件を突き付けていた事からは家の存続と同時に娘を不幸にさせたくない父としての立場と感情が見える。
アレックスの死後、《滅亡主義者》の最後の暴動によって、優秀なスパイの大半を失うという大打撃を受けることになった。
享年83歳。
作者 たいがいのことは見通せますが、アレックスの復讐が最後にどんな形で成就するかを完全に見抜くことまでは出来なかったようです。

ヘンリー
名前 ヘンリー
年齢 26
身・体 172cm、65kg
紹介 《アース新聞》の副社長兼編集長。だが父亡きあとは正式に社長となった。
記者としての好奇心は旺盛で、屋敷にいるアレックスの正体を確かめようとしたこともある。また、その温厚な人柄から社員にも慕われている。
妹のニッキーのことは誰よりも大切にしており、危険がふりかからぬよう、ヨランダの元に預けた。
《暴動》が起きてからは己の立ち位置について改めて真剣に考えることになり、結局自分は「特権階級」ではなく「一般市民」なのだと結論を出した。
生涯、ヨランダのみを愛し、結婚はしなかった。
享年70歳。
一言 ヨランダの娘ヘンリエッタの名前は、彼にあやかってつけられたものです。

ニッキー
名前 ニッキー
年齢 15
身・体 155cm、40kg
紹介 ヘンリーの妹。 最初に屋敷に連れて行ってもらった時、アレックスに一目ぼれした。アレックスには何とも思われていないのだが、それには全く気が付いていない様子。
猛勉強して、「淑女」にふさわしい教養を身につけるにいたったが、気を抜くと地が出てしまう時がある。
生涯、ヨランダの良き友として過ごし、結婚後も彼女をずっと「お嬢様」と呼んでいた。アレックスと結婚しなかったのは兄の言いつけを守ってのことらしい。
享年67歳。
作者 ヨランダ同様、友達のいなかった彼女にも、生涯を共にする大事な絆が出来ました。



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